インプラントの治療費が高いのはどうして?
2024/10/4
インプラント治療と聞くとどのようなイメージをお持ちになりますか?
「よく噛める」「見た目が自然」といったメリットがある一方で、「治療費が高い」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
インプラントオフィス大通でも費用例をご紹介していますが、実際、インプラントを1本入れるだけでも30万円以上かかり、それが3本以上となると100万円くらいになってしまいます。インプラント治療はどうして高額なのでしょうか。今回は、インプラント治療が高額になってしまう理由についてご紹介します。
インプラント治療が高い6つの理由
保険診療の適用外
インプラントは原則的に保険診療の適用外です。つまり、治療費の全額を自己負担で支払う必要があるため、高額になります。
ただし、「原則的」保険適用外ということは、例外もあるということです。ところが、保険診療で受けるための条件はとても厳しく、大多数の方が保険の対象外になるのが実情なのです。
もし、保険診療で受けるなら、窓口で支払う金額は3割程度で済み、治療費が高くなれば高額療養費制度を利用できます。しかし、虫歯や歯周病などで歯を失った場合のインプラント治療は、そうした恩恵を受けられず、全額自己負担になることが多くなります。
ただし、年間の医療費が10万円を超える場合、確定申告をすると医療費控除の対象となり、所得税や住民税が減額されます。詳しくは、インプラントの費用についてのページでも解説していますので、併せてご参照ください。
治療期間が長い
治療期間の長さも、治療費を押し上げる要因の一つです。
現代のインプラント治療は、チタンで作られたインプラント体が骨と結合する、オッセオインテグレーションを利用しています。しかし、このインプラントと骨の結合には時間がかかります。骨の量や厚みがしっかりしていても4〜6ヶ月くらい、骨が足りない場合は6ヶ月~1年くらいかかることもあります。
結合が確認できた後、初めて人工歯の作成に入れるため、治療期間はどうしても長くなってしまうのです。治療期間が長くなれば、それだけ歯科医院に通う回数も増え、その都度費用が発生することになります。
設備投資が必要
インプラント治療を成功させるには、様々な医療設備が必要です。たとえばよく使用される歯科用CTですが、これは顎の骨の状態を3次元の画像で把握するために用いられる機器で、値段は1000万〜2000万円くらいします。医科で用いられるCTと比較するとまだ安いですが、それでも高額な設備投資と言えるでしょう。
そして、インプラントを埋入するには専用のドリルが必要です。歯を削るドリルと異なり、より振動が少なく、インプラントや顎の骨の刺激を与えず、精密な作動ができるように設計されています。こちらは、1台100万円以上します。
このように、インプラント治療は医療設備だけでもかなりの投資が必要で、これも治療費が高くなる理由の一つとなります。
もちろん、単に高額な医療機器を用意しているわけではありません。インプラントオフィス大通では、患者さんの安全を最優先に思えばこそ、最新の設備が必要であると考えており、安心してインプラント治療を受けられる環境をご提供しております。
感染対策の徹底
インプラント治療は外科治療なので、感染対策が欠かせません。滅菌や消毒して再利用できる材料もありますが、感染リスクを徹底して排除するなら、使い捨ての材料が安心です。
しかし、使い捨ての医療器具は、その名のとおり再利用ができません。インプラント治療では、徹底した感染対策のために多くの使い捨て器具を使用するため、そのコストが治療費に反映されてしまうのです。
インプラント自体の価格が高額
インプラント治療で使用する材料は、それ自体が基本的に高価です。顎の骨に埋め込むフィクスチャー(人工歯根)や、その上に取り付けるアバットメント(土台)、上部構造(人工歯)など様々な部品が必要で、さらに骨量が足りない場合は、骨造成のコラムでご説明した人工骨も使用します。これらは材料費だけでも数万円~十数万円になることがあります。
さらにインプラントのコストは、新型コロナウイルスの感染拡大による医療材料の逼迫に加え、現在の円安による資材の高騰などの影響を受け、上昇傾向にあります。
国産のインプラントもありますが、その製造には輸入材料が使われるため円安の影響を受けやすく、また、電力料金の高騰なども生産コストを押し上げる要因となっているのです。
インプラントオフィス大通では、その信頼と実績から、スイスのストローマン社のインプラントを使用しております。
歯科医師の技術料が高い
インプラント治療には、インプラントの知見だけでなく口腔外科・補綴(ほてつ)・解剖・薬理・生理などの専門的な知識に加え、高いスキルも要求されます。
特に、先ほども出てきた、顎の骨が足りない場合に行う骨造成は、さらに高度なスキルと経験を要します。
歯科医師免許があれば、誰でもインプラント治療を行うことができますが、「治療ができる」ことと「治療を成功させる」ことは別の話です。
インプラント治療を数多く成功させられるほどのスキルを持つ歯科医師は限られており、知識やスキルを身につけるためには、それまでの過程で多くの投資をしなければなりません。また、歯科医師を支える歯科衛生士や歯科助手にも、同様に専門的な知識が求められます。
どの業界でもそうですが、高度な知識や技術を持つ専門家を雇うとなると、高い費用が発生します。そのため、インプラント治療に関わる歯科医療関係者の費用も、治療費に反映されているというわけです。
インプラント費用は治療計画ご説明時にしっかりとお伝えします
お伝えしてきたように、インプラント治療が高額になる理由は、保険適用外であること、治療期間が長いこと、高度な技術と設備が必要なこと、材料費や人件費が高いことなどが挙げられます。
インプラント治療は、こうした事情から治療費が高くならざるを得ず、患者さんからすると、保険診療が中心の一般的な歯科治療と比べて、どうしても費用面が気になるかと思います。
ただ、ここで考えていただきたいのは、「高い治療費に見合う価値があるのか」ということです。インプラント治療は、適切に管理すれば半永久的に使えますし、噛み合わせや見た目も他の治療法では得られないメリットがあります。
インプラントオフィス大通は、医療法人社団 千仁会の専門医が多く在籍し、インプラント治療の知識と長年の経験、そして様々なインプラント症例の実績があります。
気になる治療費用の詳細についても、治療計画と共にきちんとご納得いただけるまでご説明いたしますので、札幌 大通でインプラント治療をお考えの方は、どうぞお気軽にご相談ください。