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コラム

オールオン4(All-on-4)とその8つの利点

2024/11/5


歯が全てなくなってしまった場合、一般的には総入れ歯で噛み合わせを回復させます。ところが、総入れ歯は歯肉に乗っているだけなので、動きやすいですし、どうしても食べ物も入り込みやすく、噛み心地や使用感に満足がいかないと思う方も多くいらっしゃいます。

そんな総入れ歯に悩んでいる方におすすめの治療法があります。それがオールオン4(All-on-4®)です。

もちろんインプラントオフィス大通では、オールオン4による治療をご提供していますが、今回は、そんなオールオン4とその利点を中心に、詳しくご紹介します。

オールオン4(All-on-4®)とは



オールオン4とは、 4~6本のインプラントで前歯から奥歯まで(前から6番目の歯まで)一体化した大きな被せ物を固定する治療法です。

オールオン4で治療できるのは、全ての歯がなくなった方です。歯が残っている方は治療を受けられません。しかし、歯が残っている方でも、重度の歯周病などで歯を残すことが難しい場合は、オールオン4が適応となることがあります。

オールオン4(All-on-4®)8つのメリット

オールオン4は、通常のインプラント治療と比べて、以下に挙げるような多くのメリットがあります。

治療費を抑えられる



まず挙げられるメリットとしては、治療費を抑えられるという点があります。

人の歯の本数は、親知らずを除くと上下で28本ありますが、仮に歯が全くなくなったとして、28本全てインプラントで治すとすれば、どれほどの金額になると思いますか?

インプラントの費用感としては、おおよそ1本30万~40万円ですから、総額1,000万円を超えてしまうような計算になります。しかし、オールオン4は、埋め込むインプラントの本数が4本程度で済むため、費用を大幅に抑えられます。

術後の痛みや腫れが少ない



オールオン4は、顎の骨の状態が良ければ、4本のインプラントで全ての歯を支えられます。

インプラントを埋め込む本数が少ないということは、それだけ手術の規模も小さくなり、身体への負担も軽減されます。

仕上がりが美しく、自然



オールオン4の被せ物には、セラミックが使われることが多いのですが、セラミックは色合いや透明感、ツヤが天然の歯のように再現できるため、美しく自然な仕上がりを得ることができます。

しかも、前歯から奥歯までの被せ物が一体化されているため、全ての歯の色合いや形、質感が揃い、バランスの取れた仕上がりになります。

しっかり噛める



冒頭でもお伝えしましたが、総入れ歯は、歯肉の上に乗せているだけなので、どうしても安定性が劣る部分がありました。そのため、噛みづらさに加え、食事中に外れてしまうといった悩みを持つ方も少なくありません。

一方、オールオン4は、インプラントで顎の骨にしっかりと結合するので、非常に安定しています。そのため、噛み合わせた時に動くことがなく、総入れ歯以上にしっかり噛めます。

食べ物が挟まらない

これも冒頭でお伝えしたように、総入れ歯は、入れ歯の内側に食べ物が入り込みやすくなります。総入れ歯は歯ぐき全体を覆う構造になっているため、どうしても避けられない現象ですが、硬い食べ物が入れば、噛んだ時に歯肉に刺さるので、とても痛くなります。

オールオン4は、インプラントに人工歯を固定するため、入れ歯のように歯肉を覆うことがありません。食べ物が挟まることなく、それに伴う痛みも減らせます。

外れない



上でも述べたとおり、従来の総入れ歯は着脱式であるため、食事中や会話中に外れてしまうというトラブルが起こることがあります。

一方、オールオン4は、インプラントに人工歯をしっかりと固定するため、外れる心配がありません。

手術した当日に仮歯が入る



一般的なインプラント治療では、インプラントを埋め込んだ後、オッセオインテグレーションにより、骨とインプラントが結合するまで数ヶ月待つ必要があります。その間は、歯のない状態のまま過ごさねばならず、不便を感じることも少なくありません。

一方、オールオン4は、骨の状態が良好であれば、インプラントを埋め込んだ日に仮歯を入れることができます。

あくまで仮歯ですから、食べられるものに制限はありますが、手術日から普通の歯に近い仮歯で生活できるようになるのは大きなメリットと言えるでしょう。もちろん、この仮歯はいずれ最終的な被せ物に交換されます。

インプラントの仮歯については、インプラント治療中の仮歯の役割って?のコラムで詳しく解説していますので、興味のある方は、併せてご参照ください。

顎の骨の条件が緩い



通常のインプラントでは、インプラントを埋め込む部分の顎の骨に十分な厚みと形が必要です。もし、骨の厚みが足りない場合は、骨造成と呼ばれる手術を行い、骨の厚みや形を整えてインプラントを埋め込みます。

一方、オールオン4は、普通のインプラント治療ほどに骨の厚みや形が要求されません。骨の厚みが足りないようなケースでも、インプラントを斜めに埋め込むことで、対応できることが多くなります。

オールオン4(All-on-4®)のデメリット

メリットの多いオールオン4ですが、デメリットがないわけではありません。以下でご説明しましょう。

保険の総入れ歯と比べると治療費が高い



前述のとおり、オールオン4は、従来のインプラント治療と比べると、インプラントの本数が少なく、費用を抑えられるというメリットがあります。ただし、保険診療の総入れ歯と比べれば、費用は高額です。

残っている歯の抜歯が必要



オールオン4の被せ物は、前歯から奥歯まで一体化したものになります。そのため、被せ物をつける際に障壁となってしまう歯は、たとえ健康であっても抜歯が必要になるケースがあります。

どの歯科医院でも治療を受けられるわけではない

一般的なインプラント治療は、1本のインプラントに1つの人工歯を取り付けます。複数のインプラントを連結して支える方法もありますが、それでもオールオン4のように、歯列全体をカバーする大規模なものではありません。つまり、オールオン4は通常のインプラント治療と異なる治療法といえます。

さらにオールオン4の治療は、技術と知識を必要とします。このため、インプラント治療を行っている歯科医院であっても、オールオン4による治療には対応していない場合があります。

オールオン4(All-on-4®)のご相談もインプラントオフィス大通に



今回は、歯を全て失ってしまった方向けのインプラント治療法であるオールオン4について解説しました。オールオン4は総入れ歯と比べると安定性が高く、しっかりと噛むことができます。また、全ての歯をインプラントで治すよりも安価であり、術後の痛みや腫れが少ないといったメリットがあります。

ただし、オールオン4は通常のインプラントとは異なる治療法なので、多くの専門知識や治療経験が求められ、どの歯科医院でもオールオン4による治療を受けられるわけではありません。



インプラントオフィス大通では、患者さんが安心して治療を受けられる最新の設備の下、医療法人社団 千仁会の専門医による、確かな経験と技術に基づいたオールオン4治療をご提供いたします。

「入れ歯が合わない」「しっかり噛みたい」「自然な歯並びを取り戻したい」などのお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度インプラントオフィス大通にご相談ください。